(その2)
昨日に引き続き、海外発航空券を買いに行く際に私達が犯してしまいそうなルール違反を考えてみたいと思います。
おとといのカルテでは片道航空券について説明をしましたが、日本発のディスカウントの片道航空券は種類も多くなく、値段も高めに設定されているようです。
例えば6月3日にバンコクに航空券を買いに成田を出発するとします。
この日の片道航空券の運賃は・・・
A社 38,000円(ビーマンバングラディッシュ航空利用)
B社 38,000円(ユナイテッド航空利用)
C社 39,600円(エアインディア利用)・・6月1日出発
D社 52,000円(タイ航空利用)
となっています。
しかし、同じ日で往復航空券の運賃を調べてみると
A社 31,800円(航空会社未定)
B社 35,700円(ユナイテッド航空利用)
C社 46,800円(ノースウエスト航空利用)
D社 48,000円(タイ航空利用)
あれっ、片道航空券より往復航空券の値段の方が安い!
ここであなたには又名案が浮かびました。(笑)
「片道航空券より往復のほうが安いなら、往復航空券を買って帰りの飛行機には乗らなければいいのよね。これなら航空券を順番に使っているわけだし、往復の お金を払っているんだから、帰りの分のチケットを放棄する、しないはこっちの自由だものね。」
しかし、旅行会社の旅行条件書を見ると、
「航空券は、ご予約の内容のとおりに御利用ください。往復の航空券をご購入の場合で、お帰りのご予約を権利放棄された場合、航空会社より、お客様へ普通運賃との差額を請求される場合があります。この場合、弊社は一切の責任を負いません。 」
とこのような記載があるのに気がつきました。
何と帰りの航空券は権利放棄ができない、もし権利放棄した場合は航空会社からペナルティーが課せられる・・どうもそういうことらしいのです。
よく調べてみると、どの旅行会社でも「往復航空券の復路(帰り)権利放棄は不可」となっていることが分かりました。
往復航空券の復路権利放棄についてはかなりの論議があり、例えば「航空券 権利放棄」と検索すると、「権利放棄は出来る」もしくは「権利放棄をしても請求も何も来なかった」などどいう意見もたくさん目にします。
確かに一部の路線や航空会社では「復路権利放棄 可」となっているものもありますが、バンコク線に関しては、ほとんどの航空券で「権利放棄 不可」になっています。昨日の「航空券は順番に利用する」というルールは厳密に決められていて、それを覆すことはほぼ不可能です。
それに比べれば往復航空券の復路権利放棄は「もしかしらたできてしまう」かもしれないし、「権利放棄をしてもペナルティーは来ない」かもしれません。
しかし、原則として「復路権利放棄 不可」となっているのなら、帰りの航空券は捨てずにちゃんと飛行機に乗って欲しいと思うし、自分がもし海外に航空券を買いに行く時はちょっと高くても片道航空券を利用すると思います。
昨日の順番どおりのルールにしても、今日の復路権利放棄にしても、問題なく出来た時代もあったのでしょうね。でも、それを「便利だから、安いから」ということで、多くの人が実践するようになり、航空会社や旅行会社に不都合が生じるようになったのではないでしょうか?
現在も航空運賃のルールはどんどん利用者にとって厳しくなりつつあります。いわゆる「ルールの改悪」ですね。
改悪につぐ改悪、、、全くいやになってしまいますね。